オススメできる人
- 賃貸に住んでいて家主様に強く出れない方
- 交渉の仕方がわからない方
- なぜこのブログで技術書を紹介したか知りたい方(笑)
久々の電子書籍枠です。ネガティブ・コントローラーらしからぬあからさまな技術本をなぜ紹介したかという疑問が多く出てきそうですがあえて一番最後に紹介いたします。
タイトル通り、今までなんとなくのイメージでどうしても変えようがない住宅費、すなわち家賃をどうして下げられるのか、どうしたら下げられるのかということについて書かれた本です。
日本は土地が狭い分、土地の価値が高い、というのは私のなんとなくのイメージですが、土地の持ち主、建物の持ち主である大家様が強く、何かを要求しようにも主張することすらできないという状況は実際によくあるみたいです。
衣食住のうち、気軽に変えることが出来ない住というものをおさえられては生殺与奪の権利を握られているも同じ、所有者に逆らえないというのも臆病とはとても言えません。
しかし、法律は時に理不尽ではありますが、知っていれば大きな武器にもなり、特に建物の賃借については非常に強力な法律があるのを皆様はご存知でしょうか。
今回の本は、状況と法律、そして戦い方を伝授してくれる本です。
ネガティブなテーマは後回しにしますが、いざという時、あるいは今すぐにでも役立つと思います。
家賃の周りの知識、比較
まずこの本では今までどうだったか、そして今はどうだったのかという情勢、地域及び設備などを加味した部屋の相場の上下具合、そして、人はなぜ、家賃に関して行動できないのかという昔から続く心理状態、そして戦い方と具体例を出すという展開で進んでいきます。
特に地域相場は読んでみるとかなり驚くような情報がたくさんありました。
「え?この地域だとこんな安くなるの!?」
「ええ?今ってこんなに安くなってるの!?」
と知っているようで知らない、地域や時代の流れによる家賃相場を紹介している部分だけでも読む価値は十分あると思います。
データやグラフなども出ますが、無理に見る必要はありません。大切なのは状況がどう変わっているか、そして自分たちの立ち位置や相手の状況がどう変わっていくかを最初に説明しています。
細かい部分は是非読んでほしいのですが、原因に関しましては皆様もよくご存知であろう少子化、デフレの問題が大きく絡んでいます。
法律については「借地借家法」というものが重要になってきます。しかし、これがなかなか難しく、全体をフル活用するには、なかなかに勉強しないといけないのですが、重要な部分はキッチリとこの本で教えてくれます。
戦い方については下の目次でも上げますが、法律によるぶつかりあい、互いの狙いを探り合う心理戦、そして裏側を見つつ動く頭脳戦といったところでしょうか。
戦い方の伝授
家賃に関する様々なテクニック、ネタバレ禁止の当ブログでは伝えられませんが、紹介された戦略には重要な要素があります。
「戦いの目的を定め、さらに勝つことだけではなく、負けない戦いにすること」です。
ポジティブに「勝てる!」「いける!」と思い込み、しまいには
「なんでもいいから勝てばいいや!!突撃!」
みたいな感じで特攻したとしてもだいたい負けますし、仮に奇跡的に勝てたとしても労力の割にしょうもない結果に終わりがちです。
目的を定め、戦い方を考え、相手の動きを見て、そしてもし負けそうなときは別の道も考える。逃げると見せかけて相手を揺さぶる。
戦いの基本であり、生命線である行動を家賃交渉という形に置き換えて説明しているというのが個人的な感想です。
家賃を下げるのが可能と言っても、やはり言うは簡単ですが、実行はなかなか難しい行動です。もはや戦いともいえる交渉に大事なものをキッチリと抑えています。孫氏の兵法も当てはまりそうです。
中にはかなりの奇策ともいうようなものを紹介しています。作中でもウルトラCと呼ばれ、正直、事前に知らなかったらとても考えられない、あるいは知っていても恐ろしくて実行に移せないようなものでした。
しかし、理屈と法律、そして相手の心理と自身の周りの状況を知れば十分にやって見る価値があることがわかるでしょう。
ブログのテーマではありませんが、ポジティブだろうがネガティブだろうが戦いに関しては非常に重要なことを現実に応用しているといえます。
答え合わせ
ええ、わかっていますとも、
「なぜ、ネガティブ・コントローラーと名乗っている当ブログでこんなポジティブな技術を紹介したか?」ですよね。
前の目次に述べたとおり家賃を下げやすくなった理由ですが、それは少子高齢化とデフレという極めてネガティブな要素が関わっていたからです。
少子高齢化とデフレ、将来的に様々な要素を引き起こすネガティブの塊のような存在、年金問題や給料が上がらないという様々な人にとって鬱になりそうなほど強いネガティブですが、一方でおかげで家賃を下げる機会が見えてきた。言ってみればネガティブな要素によってチャンスが生まれた、とも言えますね。
つまり、
あなたが感じたとあるネガティブは、あなたを苦しめている何かがより影響を受けている可能性があり、もしかしたら弱点をつくことでむしろ以前よりあなたの状況は楽になるかもしれない。
ということです。
某灼熱のテニスプレイヤーの方でこんな名言があります。
「自分が辛い時は戦っている相手も辛い」
多分、大きくネガティブにとらえるならば上の拡大発言になるでしょう。
ポジティブに「たとえどんな強い相手でも勝てる!!」となるのではなく、「自分が弱まったが、相手はもっと弱まった!これがチャンスだ!」というちょっと卑怯っぽいようなネガティブ戦術も含まれていると言えるでしょう。(人によってはこれがポジティブだという方もいますが)
ネガティブをポジティブにとらえ、ただ頑張るという方向では中々思いつかず、ネガティブを別の方向へ考え直し、ネガティブのまま昇華させるという力がなければ、思いつかないと言えるでしょう。
まさに上記の考えを表すのによい例として、本自体の主題とは少し離れていますがあえてこういった技術書を紹介させていただきました。正直私としてもこのような形で技術書を紹介するのは想定外でしたが、今後も世の中の状況を見つつ、ネガティブを力に変えるのであれば、差別なく紹介していきたいと思います。
そうですね。今更ながらこの記事のテーマを言うのでしたら
「戦い」そして、「不幸割合」となります。
ちょっと本来の意味とは違いますけどね。
総評
上で言いたいことは書いたのでまとめるとかなり説得力もあり、おそらくかなりの不動産関係者および、家主様が知りたくない情報が多く詰め込まれていると思います。
実行するかしないかはおいておくにしても軽くちらつかせておくだけで有利な立場にたてる、あるいは弱い立場にいると思わないだけでも十分な勇気をもらえるでしょう。
もちろん絶対に成功するとは言いません。全てに絶対になどないのですから。
しかし、家賃を下げる以外にも様々な指針を示しおり、負けたら全部終わりみたいなこともありません。
もし、家賃でお悩みな方、そして先程も言ったとおり、ネガティブをネガティブとのみ捉えがちな方は読んでみてください。
要点へのヒント
この本で推奨している行為の動詞はたった2つです。
一つは「徹底抗戦する」そしてその前に必要な「とある動き」が全てのテーマに共通しています。
その動詞を常に頭に置きながら読んでみると全てつながっていきます。
ヒントは「相場」ですね。
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