今回、紹介する本は、元小学校職員、陰山英男さんが書かれた『人生を変えるポジティブ習慣』です。
皆様は「ポジティブになれ」と言われるとどう思いますか?「そんなこと言ったって性格の問題だから……」「頑張らないとポジティブになれない」と思っている方、必見です。少し気になるところを読むだけでも人生を好転させるヒントがあるかもしれませんよ?
私もなかなかポジティブになることは出来ず、周囲の言葉に振り回されがちですが、この本を読んで変わるきっかけがつかめました。
ポジティブに努力は必要ありません。大切なのはたった一つの考え方でした。
どんな本?
元教育者としての経験、そして自分の人生から、どうしたら「ポジティブに、より新しいことに挑戦できるか?」を中心に様々な考え方や技術を使ってポジティブな習慣を作るための本です。
といっても「とにかく頑張る」「明るくなれるようにする」という根性論や精神論の本ではなく、ちょっとした事でテクニックや、経験や確かな実績から効果的な方法を説明してくれます。
ネガティブを避けるのではなく、ネガティブすらポジティブのための原動力に変えてしまおうという大胆な戦略が書かれた本です。
必要なのは「面白がること」です
見どころポイント!!
なんでも面白がってポジティブになろう!!
この本の基本はとにかく「ポジティブになって行動力を上げること」ですが、世の中でよく言われている「今が苦しくてもいつかきっと楽になる」「絶対に後で良かったと思えるようになる」という強引なポジティブ論ではありません。
今のネガティブを強引に耐え忍ぶのではなく、むしろ「面白い」と言えるものに昇華させる、いわば「面白がる」ということを基本としています。些細な積み重ねのようですが、結局の所、面白ければ行動しやすくなり物事を続けやすくなり、そしてやがて「人生を変える」ということにつながっていくわけです。
「不安定」すら面白がる、「失敗」すら面白がる、「周りの人間」も面白がらせる……そういった物事を面白くなるためのコツを多く紹介しており、読めばポジティブに、すなわち、面白がるための技術を身につけることができるでしょう。
きっと、ネガティブすら面白がる方法が見つかります。
より具体的な戦略を学べます。
本の中心は、「物事を面白がる」ことですが、他にも習慣をつけるための様々な方法が書かれています。
「周囲とは思い切って真逆のことをやってみる」「スペシャリストではなく、多方面に強いゼネラリストを目指してみる」「仕事の時間より家族の時間」等、今まで信じてきた常識を覆すような言葉も多く書かれていますが、経験論を元にちゃんと納得できる理由を説明してくれます。
ネガティブでなくても状況が停滞していたり、周囲とはちょっと違うことやりたいと悩んでいる人にオススメできるポイントです。
「面白がる」という前提さえ事前に学んでおけば、どこから読んでも大丈夫なので、気になったところから読むという読み方もできます。
私としては、「成功するか、失敗するか」ではなく「楽しめるか、楽しめないか」で考えるという部分が特にお気に入りです。
教育者としての考え
先程の「面白がる」もそうですが、様々な苦難を乗り越えてきた失敗談、そして繋がる教訓の数々を知ることが出来ます。
特に「師匠を作る」という章で、岸本裕史先生という方を非常にリスペクトされているようで、強い影響を受けていらっしゃるそうです。
私で言うならば、両学長が師匠に当たる存在ですね。両学長についてはこちらをどうぞ。
ちょこっと難点
ややビジネス書としての属性が強く、「仕事においてうまくいく」方法であり、「日常を苦しくなくなる方法」や、「人間関係で悩んでいる」などのネガティブさの解消には向いてないかも知れません。
最後に
「ポジティブさとは楽しむこと」というルールに則った本であり、「とにかくポジティブに頑張ること」という考えに反発しがちな私でも読みやすい本でした。
習慣は身につくまでが大変ですが、やろうと思えばすぐ始められ、たった一つ、たったわずかでも人生を大きく変えるきっかけになりますので、ぜひ試してみてください。
著者の陰山英男さん自身もアナウンサーを目指していましたが、挫折してしまい、非常にネガティブな気持ちになりかけたようですが、ポジティブ思考をもとに教師の道へ進み、評価を得ることが出来ました。
そこから得られた「楽しむ」ということはきっとネガティブを乗り越えポジティブな人生を送るための大きな助けになるでしょう。
私もとりあえず、仕事をゲーム感覚かつ革命家感覚で”楽しむ”ことから始めようと思います。
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