オススメできる人
- 「時間ってどこからとられるんだろう」
- 「イライラすることって世の中多いなあ……」
- 「あの人が嫌い、怖い、憎い……」
この本を読めば……
となります。
最初に
久々の電子書籍シリーズ、最近紹介した本の中ではなかなか吹っ飛んだタイトルです。
描いている方は前にも紹介した『言い返す技術』と同じですね。とはいえ、関連作というわけではなく、全く別のタイプの本になります。
最も、「困っている問題に対して対策する本」という意味では同じですが……。
前回は「反撃」をテーマとした本を漫画にされていましたが、今回は戦いに例えるなら「防御」「回避」「治療」のための本と言えます。
やり方は簡単、考えをほんの少しだけ変えてしまうのです。「え?そんなこと!?」と思われるかもしれませんが、多くの人類の危機は大概ほんの少しの視点の切り替え、あるいは逆転の発想で成り立っていたりします。
些細なトラブルだったらそれこそほんの少しの切り替え、あるいは諦めという感情でなんとかなることもあります。とはいえ、最初から発想を切り替えようとするよりかは正道ではどうにもならなくなった時に切り替える方が良いと思いますが。
誰かに嫌なことをされそうになった時、非常に落ち込んでしまった時、何かが不安でたまらなくなった時、役立つでしょう。
気にしすぎ!!をなくします!!
人間生きていれば、悩み、心配、不安など耐えることは有りません。さらにいえば、人によって感じ方はそれぞれであり、人によっては重い悩みであっても他の人にとってはどうってこと無いということもあります。器用な人だったりあるいは人間関係が充実していれば悩みの大小は色々変わってきますからね。
当本でもこの言葉から始まります。
「お芝居と同じように、人生にも上手な人と下手な人がいるのよ」
『多分そいつ、今頃パフェでも食ってるよ』p8
だから人生をうまく要領よく回せている方に気軽に「気にすんな」と言われてもなかなか納得するのが難しい部分があるのではないでしょうか?
しかし、この本は、「とにかく頑張ろう」とか「あなたに責任がある」という厳しい言葉ではなく、ちょっと考え方を変えることで、今まで縛られていたものから開放する手助けをしてくれます。
考えを広げてみる、違う視点から物事を見てみる、あるいは、自分の無力感を自覚すると言った逆転かつちょっとネガティブな発想、もっと言ってしまえば「裏技」ともとれる数々の考え方はハッと驚かされます。
そしてその技術を紹介するのは可愛い猫たちのイラスト!深刻な悩みもどこか癒やされる雰囲気ですっと頭に入りやすく紹介してくれます。
また出てくる言葉も面白く、タイトルにもある「パフェ」やあるいはとある説明の中で出てくる「有名人」など、考えをストンと落とす手助けをしてくれます。
そして読み終わったらこう思うはずです。
「気にしたってどうにもなんないから、美味しいものでも食べるかー」
ちょっとネガティブかもしれませんが、世の中どうにもならない、あるいは無駄なものを知るという視点では大切なことだと思います。
客観的に見る力を高めます!!
私の好きな言葉に「岡目八目」という言葉があります。当事者同士ではなかなか気が付かなくても、全く関係ない第三者からみてみると、解決策がわかっていたりする、という意味ですね。
自分のしていることが合理的なのか、それとも一時の感情にすぎないのか、さきほどの見出しでもそうですがいわゆる「気にしすぎ」なのかを猫たちの漫画を見ながら第三者視点感覚で眺めることで、考えを変えることができます。
そして、第三者視点で見ることが出来ると同時に、誰かの悩みを解決するときのやり方も同時にわかると言えるでしょう。客観的というのは普遍的という要素も含まれており、自分で経験していたり、あるいは見覚えがある場面を見ることができます。
昔から悩まれている出来事の斬新な解決策、あるいはSNSやニュース情報などの最新の悩みなどもいわゆる「あるあるネタ」ともとれる自体を4コマでよくまとめられております。
数多くのシーンが出てきて、解決策、悩み、問題点などを見続け、猫たちがたった1ページの漫画の中でどういう答えを見て、どういう感想を抱いたのかを知り続けることはそれだけで自分の悩み、誰かの悩みを俯瞰して見られる、いわゆる客観的に見る経験値を上げ、自分がしたことのようにレベルアップにつながるでしょう。
Nテーマ「不安」について!!
「不安」を解消する本でもありますが、一方で「不安」を受け入れる本でもあります。
そもそも「不安」が悪いものかというとそうでもありません。常に自信があるとか、常に疑わないというのは言ってみれば「盲信」の引き金になります。もちろん、恐るべき精神力で不安を即座に潰したり、あるいは不安を即自信につなげるような超天才も世の中にいるといえばいるのですが……(ブログ著者の身内にも何人か心当たりがいます)
天才のやり方は残念ながら一般人には当てにならないのが現状です(何冊か天才流の本を読みましたが、「できるかー!!」と言いたくなるようなものが多かったです)
不安は受け入れられるものは受け入れて、諦められるものは諦めて、どうにかできそうなものをちょっとだけどうにかする、あるいはどうにかできない自分さえ受け入れることが大切です。
「甘え」と言われるかもしれませんが、そもそもすぐ結果を出そうとするほうがよほど良くないことです。自分は自分でいいんだと認め、今を少しずつ改善していくこと、あるいはどうしようもないことは今のままでいいんだと認めること、それが結局地道ながら成長していくことへの王道なんだと思います。
不安だらけだと道に進めなくなってしまいます。不安がなくなってしまうと、指針がわからなくなってしまいます。「不安」をなくそうとするのではなく、「不安」をコントロールするということはで真っ暗闇になりがちだった視界が開けていく。そして、この本は視界を広げるための本と言えるでしょう
ちょっとだけダメ出し
今回の漫画は面白さというよりは起承転結でわかりやすくまとめているという方向に重点を置いているので、前の記事のような面白おかしく学ぶという方針を期待している人にはちょっと物足りないかもしれません。(全く面白くないというわけではありません)
あと、やはり不安の種になるような事例を数多く、しかし1,2ページ程度説明しているので、場合によっては別の本でのフォローが必要になるかもしれませんね。
終わりに
読んでみてひとまず、漫画と非常に相性のいい本であると思いました。
アドバイスが非常に細かく別れているのですが、一つ一つを漫画にして適切にスパッと解決すると言った感じで、すすっと頭に入りやすいです。
もちろんいつも言っているように、読みたい部分、あるいは自分が気になる部分だけ目次ですぐ飛ぶやり方にもオススメで、きっと参考になる言葉がもらえると思います。
とりあえず、この記事を書いたら私もチョコレートかなんか食べて嫌な人のことを忘れようと思います。
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